南海トラフ地震情報

津波シェルター・地震シェルターHIKARi(ヒカリ)は、南海トラフ地震など将来起こりうる大地震への防災対策として提案された商品です。

このページでは、南海トラフ地震の脅威を正しくご理解いただくことを目的として、政府や地方自治体が公表する内容紹介します。

 

南海トラフ地震の被害想定は、内閣府が資料を公表しています。

平成24年4月、内閣府・中央防災会議防災対策推進検討会議の下に「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」(主査:河田惠昭関西大学教授)が設置され、南海トラフ巨大地震の被害を想定する算定手法等について検討が進められました。

そして、平成24年8月29日に、被害想定の第一次報告として、建物被害・人的被害等の推計結果が公表されています。


南海トラフ地震(南海トラフ巨大地震)とは

日本の太平洋側、駿河湾から九州の沿岸沖の、水深4000メートルほどにある深い溝を「南海トラフ」と言います。

この「南海トラフ」に沿って発生する地震を「南海トラフ地震」と言い、将来の発生が危惧されています。

2012年に内閣府がその被害想定を発表しましたが、太平洋側の広い地域で地震、津波が発生し、最悪のケースでは「高さ34メートルの津波が発生」「死者32万人の被害」が発生するという衝撃的な内容でした。

 

過去、数十年おきに、この南海トラフを地震の原因とする大地震が繰り返し起きており、歴史資料の中にも記録が残っています。

 

最も最近の南海トラフ地震としては、1946年(昭和21年)12月21日の「昭和南海地震」が知られています。震源は潮岬南方沖(南海トラフ沿いの領域)、地震の規模はマグニチュード8.0。

津波や地盤沈下も発生し、1000人以上の方が亡くなられたということです。

この昭和南海地震からもうすでに約70年が経過しており、次の南海トラフ地震が近い将来に発生するのではと懸念されています。

 

過去の大震災の記録を見て気になるのは、複数回の大地震が短い期間に起きている点です。

1946年の昭和南海地震の前年1945年にも、三河大地震という大きな被害をもたらした震災が発生しています。

もっと歴史をさかのぼると、1854年には、二日連続で大きな震災が発生していたようです(安政の東海大地震、安政の南海大地震)。

大地震が次の大地震を誘発したという可能性もあるようです。

 

※トラフ・・・英語でtroughと書き「海底にある細長いくぼみ、溝」という意味。類似語に「海溝」という用語もあるが、海溝は水深6000メートル以上、トラフは水深6000メートルよりも浅い所にある溝、という呼び分けをする。

  


南海トラフ地震の発生確率

地震予知調査委員会が2013年5月24日に公表した「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)について」によると、南海トラフ全域を対象領域として、マグニチュード8~9クラスの規模の地震の30年発生確率が60~70%である旨の発表がされています。

 

<南海トラフで発生する地震の確率(時間予測モデル)>

項目

将来の地震発生確率等

備考

今後 10 年以内の発生確率

今後 20 年以内の発生確率

今後 30 年以内の発生確率

今後 40 年以内の発生確率

今後 50 年以内の発生確率

20%程度

40〜50%

60〜70%

80%程度

90%程度以上

時間予測モデルによる「前回から次回までの標準的な発生間隔」88.2 年及び発生間隔のばらつき α=0.24 と 0.20 を BPT 分布モデルに適用して発生確率を算出(評価時点は 2013 年 1 月 1 日現在)

地震後経過率

0.76

経過時間67.0年を発生間隔88.2年で除した値

次の地震の規模

M8〜9クラス

震源域の面積と地震の規模の関係式より推定した値を用いた

※上記資料の内容は、将来の南海トラフ地震の発生確率の参考資料として、「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)について」の公表資料より引用したものです。

URLはこちら:http://www.jishin.go.jp/main/chousa/13may_nankai/index.htm

 

※次に発生する可能性のある地震の中に最大クラスの地震も含まれるが、その発生頻度は100~200 年の間隔で繰り返し起きている大地震に比べ、一桁以上低いと考えられる。

  


南海トラフ地震の被害による死亡者数の想定

<日本全国での死亡者数の想定(最悪のケース)>

最悪のケースでは、全国で「33万人」の死亡者数、という想定データが公表されています。

死亡者数全体のうち、70%が「津波による被害」です。

建物倒壊による死亡者 約 80,000 人 24%
津波による死亡者 約 230,000 人 70%
その他の被害による死亡者 約 20,000 人 6%
死亡者数 合計 約 330,000 人 100%

※上記データの説明

様々な条件でのシミュレーション結果のうち、最も被害の大きいケースの数値です。具体的には、「東海地方が大きく被災するケース」「地震動ケース(陸側)」「津波ケース(ケース①)」「津波早期避難率低」という条件です。詳細は以下の参考資料をご覧ください。

 

※参考資料:

平成24年8月29日 内閣府 報道発表資料

「南海トラフ巨大地震の被害想定について (第一次報告)」

http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku/pdf/2_1.pdf

 

<死亡者数の多い10の都道府県の想定(最悪のケース)>

南海トラフ地震では、関東から東海、中部、近畿、四国、九州の広い範囲で被害が発生しますが、その中でも特に推定死亡者数の多い10の都道府県です。

被害の要因を「建物倒壊」「津波」「火災」に分けた死亡者数の想定データです。

都道府県 建物倒壊 津波 火災 合計
静岡県 約13,000人 約95,000人 約1,600人 約110,000人
和歌山県 約3,700人 約71,000人 約200人 約75,000人
高知県 約10,000人 約37,000人 約1,600人 約49,000人
三重県 約9,800人 約32,000人 約800人 約43,000人
宮崎県 約800人 約39,000人 - 約40,000人
徳島県 約3,200人 約24,000人 約200人 約27,000人
愛知県 約15,000人 約6,400人 約1,700人 約23,000人
大分県 約20人 約15,000人 - 約15,000人
愛媛県 約7,400人 約2,800人 約400人 約11,000人
大阪府 約3,800人 約700人 約500人 約5,000人

※上記データの説明

様々な条件でのシミュレーション結果のうち、最も被害の大きいケースの数値です。具体的には以下のような条件での死亡者数の想定値を掲載しています。

----------------------------------------

(1)東海地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:陸側ケース、津波ケース①、冬深夜、平均風速、早期避難率低) 

(2)近畿地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:基本ケース、津波ケース③、冬深夜、平均風速、早期避難率低) 

(3)四国地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:陸側ケース、津波ケース④、冬深夜、風速 8m/s、早期避難率低) 
(4)九州地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:基本ケース、津波ケース⑤、冬深夜、風速 8m/s、早期避難率低)  

----------------------------------------

詳細は以下の参考資料をご覧ください。

 

※参考資料:

平成24年8月29日 内閣府 報道発表資料

「南海トラフ巨大地震の被害想定について (第一次報告)」

http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku/pdf/20120829_higai.pdf

 

<全ての都道府県の死亡者数の想定(最悪のケース)>

被害の要因を「建物倒壊」「津波」「火災」に分けた死亡者数の想定データです。

都道府県 建物倒壊 津波 火災 合計
茨城県 - 約10人 - 約10人
千葉県 - 約1,600人 - 約1,600人
東京都 - 約1,500人 - 約1,500人
神奈川県 - 約2,900人 - 約2,900人
山梨県 約400人 - - 約400人
長野県 約50人 - - 約50人
岐阜県 約200人 - - 約200人
静岡県 約13,000人 約95,000人 約1,600人 約110,000人
愛知県 約15,000人 約6,400人 約1,700人 約23,000人
三重県 約9,800人 約32,000人 約800人 約43,000人
滋賀県 約500人 - - 約500人
京都府 約800人 - - 約800人
大阪府 約3,800人 約700人 約500人 約5,000人
兵庫県 約1,700人 約2,000人 約50人 約3,700人
奈良県 約1,600人 - 約20人 約1,700人
和歌山県 約3,700人 約71,000人 約200人 約75,000人
岡山県 約1,100人 約20人 - 約1,200人
広島県 約700人 約60人 - 約800人
山口県 約80人 約100人 - 約200人
徳島県 約3,200人 約24,000人 約200人 約27,000人
香川県 約2,300人 約1,000人 約70人 約3,500人
愛媛県 約7,400人 約2,800人 約400人 約11,000人
高知県 約10,000人 約37,000人 約1,600人 約49,000人
福岡県 - 約10人 - 約10人
長崎県 - 約60人 - 約60人
熊本県 - 約10人 - 約20人
大分県 約20人 約15,000人 - 約15,000人
宮崎県 約800人 約39,000人 - 約40,000人
鹿児島県 - 約1,200人 - 約1,200人
沖縄県 - 約10人 - 約10人

※上記データの説明

死亡者数の想定が10人に満たない都道府県は表示しておりません。

それぞれの数値は、様々な条件でのシミュレーション結果のうち、最も被害の大きいケースの数値です。具体的には以下のような条件での死亡者数の想定値を掲載しています。

----------------------------------------

(1)東海地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:陸側ケース、津波ケース①、冬深夜、平均風速、早期避難率低) 

(2)近畿地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:基本ケース、津波ケース③、冬深夜、平均風速、早期避難率低) 

(3)四国地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:陸側ケース、津波ケース④、冬深夜、風速 8m/s、早期避難率低) 
(4)九州地方が大きく被災するケース 死者数(地震動:基本ケース、津波ケース⑤、冬深夜、風速 8m/s、早期避難率低)  

----------------------------------------

詳細は以下の参考資料をご覧ください。

 

※参考資料:

平成24年8月29日 内閣府 報道発表資料

「南海トラフ巨大地震の被害想定について (第一次報告)」

http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku/pdf/20120829_higai.pdf

 


南海トラフ地震 津波の高さ

<津波の高さ想定が20メートルを超える都道府県>

都道府県、地域 津波最大高さ
高知県 34メートル
静岡県 33メートル
東京都(伊豆・小笠原諸島) 31メートル
三重県 27メートル
徳島県 24メートル
愛知県 22メートル
愛媛県 21メートル
和歌山県 20メートル

発生する津波の高さのシミュレーション結果が公表されています。

シミュレーションではケース1~ケース10までの10パターンでのシミュレーションが行われていますが、上の表ではそれらのシミュレーション結果の最大値を表示しています。

 

津波が高いのは高知県で「34メートル」、静岡県で「33メートル」、東京都の島嶼部で「31メートル」と、のきなみ30メートルを超えています。

「30メートル」という高さは、7~8階建てのビルの高さに相当します。

 

引用元:http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku/pdf/1_2.pdf

  

  

<都府県別ケース別 最大津波高(満潮位・地殻変動考慮)>

都道府県、地域 津波の最大高さ
茨城県 6メートル
千葉県 11メートル
東京都(区部) 3メートル
東京都(島嶼部) 31メートル
神奈川県 10メートル
静岡県 33メートル
愛知県 22メートル
三重県 27メートル
大阪府 5メートル
兵庫県 9メートル
和歌山県 20メートル
岡山県 4メートル
広島県 4メートル
山口県 5メートル
徳島県 24メートル
香川県 5メートル
愛媛県 21メートル
高知県 34メートル
福岡県 4メートル
長崎県 4メートル
熊本県 4メートル
大分県 15メートル
宮崎県 17メートル
鹿児島県 13メートル
沖縄県 5メートル
全都道府県 34メートル

※「津波最大高さ」は、10ケースの異なる条件でのシミュレーションで得られた値のうちの最大の値です。

10通りの想定ケースの内容は、内閣府・南海トラフ巨大地震対策協議会から発表されている以下の資料でご覧になれます。

http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku/pdf/1_2.pdf

  

  

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